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普及啓発セミナー報告

平成14年度普及啓発セミナー報告

 アイヌ民族は北海道に先住し、独自の言語であるアイヌ語やユカラ等の口承文芸、アイヌ文様に代表される豊かな文化を発展させてきました。  しかし、長い歴史の中で、同化政策の影響もあり、アイヌの人々の社会や文化の破壊が進み、また、多くの人々が差別や貧困を余儀なくされる状態が続き、アイヌの伝統や文化は危機的な状況に追い込まれましたが、そのような状況にあっても、アイヌの伝統や文化の全てが失われることはなく、その中核部分はしっかりと伝承されています。
 この普及啓発セミナー開催事業は、全国4カ所で、学校教育・社会教育関係者や一般の方でアイヌの文化や伝統等について基礎的な知識を持っている方々を対象に、アイヌの伝統やアイヌ文化等(高度な内容)をテーマとしたセミナーを開催することにより、アイヌの伝統等に関する知識の普及啓発を図ろうとするものです。
 本年度は、東京都(平成14年8月7日~平成14年9月6日)、札幌市(平成14年8月5日~平成14年8月29日)、帯広市(平成14年9月20日~平成14年9月21日)の3地区でセミナーを、また、大阪府(平成14年11月2日)において今年は特別に「アイヌ文化振興法制定5周年記念フォーラム」を国立民族学博物館との共催で開催し、講師をお願いいたしました各氏には、非常に有意義な御講義をいただきました。
 これらの御講義をその場限りのものにせず、より多くの方々に知っていただくため、この報告集を作成・刊行いたしました。
 アイヌ民族やアイヌ文化への理解を深め、アイヌ民族の誇りが尊重される社会の実現とわが国文化の多様な発展のために、御活用いただければ幸いに存じます。

 平成15年3月

財団法人アイヌ文化振興・研究推進機構
理事長 佐々木 高 明

  • 講義内容
  • 講師名をクリックすると講義内容(PDF形式)をダウンロードできます。
    〈東京会場:アイヌ文化交流センター〉
    (1) 東アジアの中の蝦夷地
    (2) マンローコレクションの複製に携わって
    (3) 中世北方史―『新羅之記録』を脱構築する―
    (4) 国語教科書編集者としての私のルーツ
    (5) トンコリを通じて伝わるもの
    (6) 先住民族と人権
    (7) 夷酋列像-痛恨の肖像-
    (8) 台湾原住民族の今と昔/
    沖縄八重山地方の伝統と『島おこし』運動
    (9) 開拓使仮学校におけるアイヌ教育
    (10) 国連で出会ったアイヌ民族
    〈札幌会場:財団法人アイヌ文化振興・研究推進機構会議室〉
    (1) アイヌ文化に探る縄文の息吹き
    (2) 大正期におけるアイヌ民話集/
    北海道の義経伝説とアイヌ
    (3) アイヌの薬用植物と近隣民族
    (4) 琴似又市と幕末・維新期のアイヌ社会
    (5) アイヌとして生きるまで
    (6) サハリン先住民族の〈戦前〉を考える
    (7) 旭川アイヌとして思うこと
    (8) 私の文化伝承・普及活動
    (9) アイヌ民族と教育
    〈帯広会場:とかちプラザ講習室〉
    (1) 北海道の歴史と学校教育
    (2) 道東アイヌの歴史
    -クナシリ・メナシの戦いを中心に-
    (3) アイヌ伝統工芸家としての歩み
    〈大阪会場:国立民族学博物館〉
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