財団について

アイヌ文化普及啓発講演会

平成18年度 普及啓発講演会報告集

刊行にあたって

 アイヌ民族は北海道に先住し、独白の言語であるアイヌ語やユカラ等の口承文芸、アイヌ文様に代表される豊かな文化を発展させてきました。
 しかし、長い歴史の中で、同化政策の影響もあり、アイヌの人々の社会や文化の破壊が進み、また、多くの人々が差別や貧困を余儀なくされる状態が続き、アイヌの伝統や文化は危機的な状況に迫いこまれましたが、そのような状況にあっても、アイヌの伝統や文化の全てが失われることはなく、その中核部分はしっかりと伝承されています。
 この普及啓発講演会開催事業は、広く国民一般を対象に、全国各地で、その地域内の社会的条件に照らし合わせながら、アイヌの伝統やアイヌ文化の基礎的な内容をテーマとした講演会を開催することにより、アイヌの伝統等に関する知識の普及啓発を図ろうとするものです。
 平成18年度は、神戸市(7月15日)、北九州市(9月23日)、東京都(10月21日)、小樽市(11月22日)の4会場で開催し、講師をお願いいたしました各氏には、たいへん貴重なお話を賜りました。
 この時の講演のお話について、より多くの方々に知っていただくために、この報告集を作成・刊行いたしました。
 アイヌ民族やアイヌ文化への理解を深め、アイヌ民族の誇りが尊重される社会の実現とわが国文化の多様な発展のために、御活用いただければ幸いに存じます。

平成19年3月

財団法人アイヌ文化振興・研究堆進機構
理事長 谷 本 一 之

目  次

  • 刊行にあたって
  • 講 演
  • 平成18年7月15日 神戸会場
    テーマ 「アイヌ語を復興させるためには」
    講師 萱野志朗 氏  萱野茂・二風谷アイヌ資料館館長
  • 平成18年9月23日 北九州会場
    テーマ 「南からの文化・北からの文化-アイヌ文化を考える視点-」
    講師 佐々木高明 氏  元国立民族学博物館長
  • 平成18年10月21日 東京会場
    テーマ 「アイヌ語教育の未来 -「アイヌ文化振興法」制定から10年。これから何をなすべきか」
    講師 中川 裕 氏  千葉大学大学院人文社会科研究科教授
  • 平成18年11月22日 小樽会場
    テーマ 「アイヌの人たちと自然」
    講師 内田祐一 氏  帯広百年記念館学芸員