財団について

アイヌ文化普及啓発講演会

平成17年度 普及啓発講演会報告集

刊行にあたって

 アイヌ民族は北海道に先住し、独白の言語であるアイヌ語やユカラ等の口承文芸、アイヌ文様に代表される豊かな文化を発展させてきました。
 しかし、長い歴史の中で、同化政策の影響もあり、アイヌの人々の社会や文化の破壊が進み、また、多くの人々が差別や貧困を余儀なくされる状態が続き、アイヌの伝統や文化は危機的な状況に迫いこまれましたが、そのような状況にあっても、アイヌの伝統や文化の全てが失われることはなく、その中核部分はしっかりと伝承されています。
 この普及啓発講演会開催事業は、広く国民一般を対象に、全国各地で、その地域内の社会的条件に照らし合わせながら、アイヌの伝統やアイヌ文化の基礎的な内容をテーマとした講演会を開催することにより、アイヌの伝統等に関する知識の普及啓発を図ろうとするものです。
 平成17年度は、岡山市(7月30日)、秋田市(8月20日)、東京都(10月15日)、帯広市(11月18日)の4会場で開催し、講師をお願いいたしました各氏には、たいへん貴重なお話を賜りました。
 この時の講演のお話について、より多くの方々に知っていただくために、この報告集を作成・刊行いたしました。
 アイヌ民族やアイヌ文化への理解を深め、アイヌ民族の誇りが尊重される社会の実現とわが国文化の多様な発展のために、御活用いただければ幸いに存じます。

平成18年3月

財団法人アイヌ文化振興・研究堆進機構
理事長 谷 本 一 之

目  次

  • 刊行にあたって
  • 講 演
  • 平成17年7月30日 岡山会場
    テーマ 「アイヌ民族の歴史と文化~共生への道~」
    講師 社団法人北海道ウタリ協会理事長 加藤 忠 氏
  • 平成17年8月20日 秋田会場
    テーマ 「アイヌと縄文人~日本列島の礎を築いた人々」
    講師 東北大学大学院教授 百々幸雄 氏
  • 平成17年10月15日 東京会場
    テーマ 「日本列島住民の形成」
    講師 国立科学博物館人類研究部部長 馬場悠男 氏
  • 平成17年11月18日 帯広会場
    テーマ 「アイヌ文化はだれがつくったのでしょうか―考古学や人類学からわかったこと―」
    講師 伊達市噴火湾文化研究所所長 大島直行 氏