財団について

アイヌ文化普及啓発講演会

平成16年度 普及啓発講演会報告集

刊行にあたって

 アイヌ民族は北海道に先住し、独白の言語であるアイヌ語やユカラ等の口承文芸、アイヌ文様に代表される豊かな文化を発展させてきました。
 しかし、長い歴史の中で、同化政策の影響もあり、アイヌの人々の社会や文化の破壊が進み、また、多くの人々が差別や貧困を余儀なくされる状態が続き、アイヌの伝統や文化は危機的な状況に迫いこまれましたが、そのような状況にあっても、アイヌの伝統や文化の全てが失われることはなく、その中核部分はしっかりと伝承されています。
 この普及啓発講演会開催事業は、広く国民一般を対象に、全国各地で、その地域内の社会的条件に照らし合わせながら、アイヌの伝統やアイヌ文化の基礎的な内容をテーマとした講演会を開催することにより、アイヌの伝統等に関する知識の普及啓発を図ろうとするものです。
 平成16年度は、函館市(7月2日)、静岡市(7月31日)、熊本市(8月28日)、束京郁(10月9日)の4会場で開催し、講師をお願いいたしました各氏には、たいへん貴重なお話を賜りました。
 この時の講演のお話について、より多くの方々に知っていただくために、この報告集を作成・刊行いたしました。
 アイヌ民族やアイヌ文化への理解を深め、アイヌ民族の誇りが尊重される社会の実現とわが国文化の多様な発展のために、御活用いただければ幸いに存じます。

平成17年3月

財団法人アイヌ文化振興・研究堆進機構
理事長 谷 本 一 之

目  次

  • 刊行にあたって
  • 講 演
  • 平成16年7月2日 函館会場
    テーマ 「菅江真澄にみるアイヌの生活文化 ~道南・北東北の地域史像~」
    講師 宮城学院女子大学学芸学部教授 菊 池 勇 夫 氏
  • 平成16年7月31日 静岡会場
    テーマ 「森竹竹市の文学世界 ~『若きアイヌの詩集・原始林』を中心に~」
    講師 苫小牧駒澤大学国際文化学科教授 篠 原 昌 彦 氏
  • 平成16年8月28日 熊本会場
    テーマ 「地域観光の創造 ~受け継がれるアイヌ精神~」
    講師 阿寒アイヌ工芸協同組合専務理事 秋 辺 日 出 男 氏
  • 平成16年10月9日 東京会場
    テーマ 「アイヌの歌声が聞こえてくる」
    講師 作家 津 島 佑 子 氏