財団について

アイヌ文化普及啓発講演会

平成15年度 普及啓発講演会報告集

刊行にあたって

 アイヌ民族は北海道に先住し、独白の言語であるアイヌ語やユカラ等の口承文芸、アイヌ文様に代表される豊かな文化を発展させてきました。
 しかし、長い歴史の中で、同化政策の影響もあり、アイヌの人々の社会や文化の破壊が進み、また、多くの人々が差別や貧困を余儀なくされる状態が続き、アイヌの伝統や文化は危機的な状況に迫いこまれましたが、そのような状況にあっても、アイヌの伝統や文化の全てが失われることはなく、その中核部分はしっかりと伝承されています。
 この普及啓発講演会開催事業は、広く国民一般を対象に、全国各地で、その地域内の社会的条件に照らし合わせながら、アイヌの伝統やアイヌ文化の基礎的な内容をテーマとした講演会やパネルディスカッションを開催することにより、アイヌの伝統等に関する知識の普及啓発を図ろうとするものです。
 平成15年度は旭川市(6月21日)、徳島市(7月19日)、金沢市(9月6日)、束京郁(10月18日)の4会場で開催し、講師をお願いいたしました各氏には、たいへん貴重なお話を賜りました。
 この時の講演のお話について、より多くの方々に知っていただくために、この報告集を作成・刊行いたしました。
 アイヌ民族やアイヌ文化への理解を深め、アイヌ民族の誇りが尊重される社会の実現とわが国文化の多様な発展のために、御活用いただければ幸いに存じます。

平成16年3月

財団法人アイヌ文化振興・研究堆進機構
理事長 谷 本 一 之

目  次

  • 刊行にあたって
  • 講 演
  • 平成15年6月21日 旭川会場
    テーマ 「知里幸恵『アイヌ神謡集』」
    ~「あたりぬ降るふる銀の水」から「銀の「滴降る降るまはりに」まで~
    講師 財団法人アイヌ文化振興・研究推進機構 理事 藤本 英夫氏
  • 平成15年7月19日 徳島会場
    テーマ 「知里幸恵の<言語>」
    講師 藤女子大学文学部日本語・日本文学科教授 丸山 隆司氏
  • 平成15年9月6日 金沢会場
    テーマ 「自然なしでは生きられない」
    講師 石川県九谷焼美術館館長/深田久弥山の文化館館長
    平安女学院大学学長 高田 宏氏
  • 平成15年10月18日 東京会場
    テーマ 「知里幸恵とアイヌの世界」
    講師 作家 池澤 夏樹氏