財団について

アイヌ文化普及啓発講演会

平成14年度 普及啓発講演会報告集

刊行にあたって

 アイヌ民族は北海道に先住し、独白の言語であるアイヌ語やユカラ等の口承文芸、アイヌ文様に代表される豊かな文化を発展させてきました。
 しかし、長い歴史の中で、同化政策の影響もあり、アイヌの人々の社会や文化の破壊が進み、また、多くの人々が差別や貧困を余儀なくされる状態が続き、アイヌの伝統や文化は危機的な状況に迫いこまれましたが、そのような状況にあっても、アイヌの伝統や文化の全てが失われることはなく、その中核部分はしっかりと伝承されています。
 この普及啓発講演会開催事業は、広く国民一般を対象に、全国各地で、その地域内の社会的条件に照らし合わせながら、アイヌの伝統やアイヌ文化の基礎的な内容をテーマとした講演会やパネルディスカッションを開催することにより、アイヌの伝統等に関する知識の普及啓発を図ろうとするものです。
 平成14年度は、仙台市(7月20日)、札幌市(8月2日)、鳥取市(9月7日)、束京郁(10月19日)の4会場で開催し、講師をお願いいたしました各氏には、たいへん貴重なお話を賜りました。
 この時の講演及びパネルディスカッションのお話について、より多くの方々に知っていただくために、この報告集を作成・刊行いたしました。
 アイヌ民族やアイヌ文化への理解を深め、アイヌ民族の誇りが尊重される社会の実現とわが国文化の多様な発展のために、御活用いただければ幸いに存じます。

平成15年3月

財団法人アイヌ文化振興・研究堆進機構
理事長 佐々木 高 明

目  次

  • 刊行にあたって
  • 講 演・パネルディスカッション
  • 平成14年7月20日 仙台会場
    テーマ 「アイヌ民族の歴史と今後の課題」
    講師 社団法人北海道ウタリ協会 理事長 秋田 春蔵氏
  • 平成14年8月2日 札幌会場
    テーマ 「東北アジアのなかのアイヌ民族」
    講師 東北学院大学文学部 教授 榎森 進氏
  • 平成14年9月7日 鳥取会場
    テーマ 「大陸からみたアイヌ文化」
    講師 国立民族学博物館 助教授  佐々木 史郎氏
  • 平成14年10月19日 東京会場
    テーマ 「アイヌ文化の世界史的意味」
    講師 哲学者 梅原 猛氏