財団について

アイヌ文化普及啓発講演会

平成12年度 普及啓発講演会報告集

 アイヌ民族は北海道に先住し、独白の言語であるアイヌ語やユカラ等の口承文芸、アイヌ文様に代表される豊かな文化を発展させてきました。
 しかし、長い歴史の中で、同化政策の影響もあり、アイヌの人々の社会や文化の破壊が進み、また、多くの人々が差別や貧困を余儀なくされる状態が続き、アイヌの伝統や文化は危機的な状況に迫いこまれましたが、そのような状況にあっても、アイヌの伝統や文化の全てが失われることはなく、その中核部分はしっかりと伝承されています。
 この普及啓発講演会開催事業は、広く国民一般を対象に、全国各地で、その地域内の社会的条件に照らし合わせながら、アイヌの伝統やアイヌ文化(基礎的な内容)をテーマとした講演会やパネルディスカッションを開催することにより、アイヌの伝統等に関する知識の普及啓発を図ろうとするものです。
 平成12年度は、広島市(7月22日)、旭川市(8月13日)、名古屋市(9月9日)、束京郁(10月21日)の4地区(4会場)で開催し、講師をはじめコーディネーター、パネラーをお願いいたしました各氏には、たいへん貴重なお話を賜りました。
 この時の講演及びパネルディスカッションのお話について、より多くの方々に知っていただくために、この報告集を作成・刊行いたしました。  アイヌ民族やアイヌ文化への理解を深め、アイヌ民族の誇りが尊重される社会の実現とわが国文化の多様な発展のために、御活用いただければ幸いに存じます。

平成13年3月

財団法人アイヌ文化振興・研究堆進機構
理事長 佐々木 高 明

目  次

  • 刊行にあたって
  • 講 演・パネルディスカッション
  • 平成12年7月22日 広島会場
    テーマ 「アイヌ民族とアメリカ先住民族」
    講師 桃山学院大学教授 尾本 惠市氏
  • 平成12年8月13日 旭川会場
    テーマ 「アイヌ民族の歌と踊りのルーツ~変容の民族文化誌~」
    講師 北海道立アイヌ民族文化研究センター所長 谷本 一之氏
    パネルディスカッション 「アイヌ文化の"継承"と"発展"について考える
    ~伝統芸能の分野における実践事例を中心に~」
    コーディネーター 平取町二風谷アイヌ文化博物館学芸員   米田 秀喜氏
    パネラー 旭川チカップニアイヌ民族文化保存会会長 川村 兼一氏
    白糠ムックリ愛好会「シノッチャ」会長  高木 喜久恵氏
    千歳アイヌ文化伝承保存会会長      中本 ムツ子氏
  • 平成12年9月9日 名古屋会場
    テーマ 「アイヌ民族の祖先をさぐる」
    講師 神戸女学院理事 埴原 和郎氏
  • 平成12年10月21日 東京会場
    テーマ 「アイヌ文化に学ぼう」
    講師 作 家 立松 和平氏