財団について

アイヌ文化普及啓発講演会

平成11年度 普及啓発講演会報告集

 アイヌ民族は北海道に先住し、独自の言語であるアイヌ語やユカラ等の口承文芸、アイヌ文様に代表される豊かな文化を発展させてきました。
 しかし、長い歴史の中で、同化政策の影響もあり、アイヌの人々の社会や文化の破壊が進み、また、多くの人々が差別や貧困を余儀なくされる状態が続き、アイヌの伝統や文化は危機的な状況に追いこまれましたが、そのような状況にあっても、アイヌの伝統や文化の全てが失われることはなく、その中核部分はしっかりと伝承されています。
 この普及啓発講演会開催事業は、広く国民一般を対象に、全国各地で、その地域内の社会的条件に照らし合わせながら、アイヌの伝統やアイヌ文化(基礎的な内容)をテーマとした講演会やパネルディスカッションを開催することにより、アイヌの伝統等に関する知識の普及啓発を図ろうとするものです。
 本年度は、帯広市(平成11年7月3日)、大宮市(平成11年9月4日)、那覇市(平成11年11月6日)、堺市(平成11年12月4日)の4地区(4会場)で開催し、講師をはじめコーディネーター、バネリストをお願いいたしました各氏には、たいへん貴重なお話しを賜わりました。
 この時の講演及びパネルディスカッションのお話しについて、より多くの方々に知っていただくために、この報告書を作成・刊行いたしました。
 アイヌ民族やアイヌ文化への理解を深め、アイヌ民族の誇りが尊重される社会の実現とわが国文化の多様な発展のために、御活用いただければ幸いに存じます。

平成12年3月

財団法人アイヌ文化振興・研究堆進機構
理事長 佐々木 高 明

目  次

  • 刊行にあたって
  • 講 演・パネルディスカッション
  • 平成11年7月3日 帯広市
    テーマ 「十勝アイヌと絵師・平沢屏山」
    講師 東京国立博物館 資料部資料第二研究室長 佐々木 利和氏
  • 平成11年7月3日 帯広市
    パネルディスカッション 「伝承活動の実践その意義」
    コーディネーター 帯広百年記念館学芸員    内田 祐一氏
    パネラー アイヌ文化実践者(上士幌) 川上 英幸氏
    アイヌ文化実践者(浦 河) 堀  悦子氏
    (財)アイヌ民族博物館学芸員 村木 美幸氏
  • 平成11年9月4日大宮市
    テーマ 「アイヌ語研究を望み見て」
    講師 国語学者 金田一 春彦氏
  • 平成11年11月6日那覇市
    テーマ 「アイヌ文化と沖縄文化の比較」
    講師 国語学者 外間 守善氏 沖縄学研究所所長
  • 平成11年11月6日 那覇市
    パネルディスカッション 「アイヌ文化と沖縄文化~将来への展望」
    コーディネーター 名桜大学教授        上江洲 均氏
    パネラー アイヌ文化実践者(阿 寒) 秋辺 日出男氏
    アイヌ文化実践者(平 取) 貝澤 真紀氏
    宮古民謡歌手        国吉 源次氏
    南風原文化センター学芸員  平良 次子氏
  • 平成11年12月4目堺市
    テーマ 「アイヌ民族の今後の課題」
    講師 (社)北海道ウタリ協会理事長  笹村 二朗氏