財団について

事業紹介

基本方針

財団は5つの柱に基づき事業を実施します。
アイヌ文化の中核をなすアイヌ語やアイヌの伝統文化の保存振興及びアイヌの人々やアイヌの伝統等に関する知識の普及を通じ、アイヌの人々の民族としての誇りが尊重される社会の実現と国民文化の一層の発展に資することを基本理念に、平成24年度は次の5つの柱に基づく事業を実施しています。
  1. アイヌに関する総合的かつ実践的な研究の推進
  2. アイヌ語の振興
  3. アイヌ文化の振興
  4. アイヌの伝統等に関する普及啓発
  5. 伝統的生活空間の再生

アイヌに関する総合的かつ実践的な研究の推進

アイヌの文化や伝統を継承し、振興するためには様々な分野にわたる総合的・実践的な研究を促進する必要があります。また、経済的理由その他によって未発表の優れた研究成果などの公開に努める必要もあります。

アイヌ語の振興

アイヌ語は独自の言語であり、民族としてのアイデンティティの中核をなすものです。しかし、アイヌ語を母語とする方々の高齢化などにより年々アイヌ語を話せる人の数は減少しており、また、アイヌ語教育を取り巻く環境は非常に厳しい状況にあります。アイヌ語の指導者や、話者、学習者を増やすことが是非必要です。

アイヌ文化の振興

アイヌ文化は、口承文芸や衣服、音楽、民具、芸能、儀礼など様々な点に独自の特色があり、歴史的遺産として貴重なものです。このアイヌ文化を現代に生かし、発展させることは、我が国の文化の多様さ、豊かさの証しと考えられます。
しかしながら、アイヌ文化や伝統の継承者は高齢化により年々少なくなってきており、後継者の育成や技術の復元・保存などが急務となっています。
また、アイヌの民族としての歴史や文化は、国民一般に十分理解されているとは言い難い状況にあります。我が国の文化の多様な発展のためにも、アイヌ文化の普及と啓発が是非必要です。

アイヌの伝統等に関する普及啓発

アイヌの人々は古くから北海道に居住し、長い歴史の中で熊の霊送り儀礼に象徴される世界観やアイヌ文様などの文化的特色を育み、独自の言語であるアイヌ語を、現代まで保持しています。
しかしながら、アイヌの歴史や文化についての国民の理解は、未だに低い段階にとどまっていると言わざるを得ません。「アイヌの人々の民族としての誇りが尊重される社会の実現」のためには、アイヌの歴史や文化への人々の国民的な理解を全力をあげて促進する必要があります。

伝統的生活空間の再生事業

アイヌ文化は自然とのかかわりが深い文化です。その文化の保存、継承、発展を図るためには、アイヌ文化を育んできた自然を再生し、個別の文化活動に必要な自然素材の確保ができるよう自然空間の再生と整備が必要です。しかし、これまでは自然素材の確保のための対応策がほとんど講じられていませんでした。
伝統的生活空間の再生は、自然と共生していたアイヌの人々の伝統的な生活の場(イオル)をイメージし、個別の伝承活動に必要な自然素材の供給を可能とする、自然を基本とする空間を形成するものです。
また、この空間を有効的に活用することを通じて、アイヌの伝統や文化に関する国民全体への知識の普及や啓発を促進する必要があります。