彫る-小刀・山刀・盆-





文様を彫る

  「渦巻き文様」「括弧(かっこ)文様でくくった菱形」

 
@ 「渦巻き」と「括弧(かっこ)文様でくくった菱形」を組み合わせた文様の内側を丸刀でくりぬきます。山刀(やまがたな)の文様は差表(さしおもて)にしか彫らない場合も多かったと言いますが、川上さんは差裏にも対称に彫ります。(さや)(つか)も同じ要領で彫ります。
     
     
A くりぬいた溝よりもやや外側に切り出しを入れます。
 
 
     
B 切り出しの線とくりぬいた溝との間の面を()ぎます。中をくりぬく前に、この工程を先に行っても構いません。
 
 
     
C 「返し」にも「渦巻き」と「菱形」を組み合わせた文様を筋彫(すじぼ)りします。  
   

「山型の文様の帯」

 
@ (さや)の両端に「山型の文様の帯」を彫ります。帯の両側に切り出しを入れ、内側の面を()ぎます。
     
     
A 山型の線を引いてから中に4本の直線を引き、切り出しを入れます。線の間を一方に向かって斜めに()ぎ落とします。
     
     

(うろこ)文様」

 
@ 「括弧(かっこ)文様でくくった菱形」の中に「(うろこ)文様」を入れます。  

刃を入れる

 
@ 刃を入れて目釘(めくぎ)を打ちます。目釘(めくぎ)は穴よりもやや大きめに作っておき、当て木をして金槌(かなづち)で打ち込みこます。余分な目釘(めくぎ)は削り取って(つか)の表面を整形し、最後に120〜200番の紙ヤスリを全体に軽くかけます。
     
   
     
トクサ(砥草)
紙ヤスリが無い時代には、
茎の表面がザラザラしている
トクサを代わりに使いました。
     
 これで完成です。川上さんは、表面に木工用の仕上げ剤を塗ります。
     

差表(さしおもて)
   

差裏(さしうら)

使い方

 
 抜き方は、小刀と同じようにして勢いよく抜けないように気をつけます。
 
 
     
 腰の帯に差します。山刀(やまがたな)の重みで「返し」が帯に掛かり、(かが)んで(さや)の先端が地面に触れても、逆向きの返しがあるので抜けません。  
     
 柄口(つかぐち)に金属をはめたので(さや)との収まりが良くなり、(さや)を下に向けても抜け落ちません。  

川上 哲さんのそのほかの作品

 
クルミ
これは、長い年月、土の中に埋まって色が黒くなった 「埋もれ木」という材料です。


山刀(やまがたな)には、先の(とが)った刃を使うのが主流でした。
     

クルミ
 
     

 
    この山刀(やまがたな)の刃は金属の目釘(めくぎ)と金具で留めています。
(つか)(さや)()まれないつくりです。



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