チセに用いる材料は、その地域で入手しやすいものを使います。柱や桁(けた)、梁(はり)、垂木(たるぎ)、茅押(かやお)さえなどは、腐れにくく、長もちする木で、素性のいい真っ直ぐなものを選びます。たとえば、柱にはくり、みずなら、どしなら、やちだもなどが、桁(けた)、梁(はり)、垂木(たるぎ)にははんのき、結束材(けっそくざい)にはしな(内皮)、ぶどうづる、こくわづるなどが使われます。
作業に入る前に、用いる材料を加工します。柱や桁(けた)、梁(はり)、垂木(たるぎ)、茅押(かやお)さえなどに用いる木はすべて皮をむきます。皮がついていると、虫害や腐れの原因ともなり、チセが長持ちしません。また、柱に用いる木は、地中に埋まる部分の表面を火で焼いておきます。これも、虫害や腐れを防ぐためです。 屋根や壁を葺(ふ)く茅は、根元を揃(そろ)え、各用途(ようと)に応じた太さに束ねておきます。その際、束ね方がゆるいと腐れや雨漏(あまも)りの原因となりますので、しっかりと縛(しば)ります。