アイヌの人達とともに

言葉

身近なアイヌ語

 アイヌ語はアイヌの人たちの独自(どくじ)の言葉です。このアイヌ語に触(ふ)れる身近なものとして地名があります。アイヌ語の地名は北海道をはじめ、サハリン(樺太(からふと))や千島列島(ちしまれっとう)、それに東北地方にもあります。たとえば、登別(のぼりべつ)や稚内(わっかない)にも使われている「ペッ」や「ナイ」という言葉は、アイヌ語で「川」を意味しています。このことから、こうした地方には昔からアイヌ語を話す人たちが暮(く)らしていたことがわかります。
 このほかに身近なアイヌ語として、魚の「シシャモ」や海に住む動物の「ラッコ」、それにサンタクロースのソリをひく「トナカイ」などがあります。
雪上をかけるトナカイ
雪上をかけるトナカイ

物 語

 アイヌの人たちはたくさんの物語を親から子へと伝えてきました。内容は少年や少女が主人公の冒険物語(ぼうけんものがたり)や、クマやキツネなどの神様が主人公の物語、昔のできごとや昔の人が体験(たいけん)した話など、いろいろな種類(しゅるい)の物語があります。特に、冒険物語(ぼうけんものがたり)や神様の物語は、語る人が独特(どくとく)のメロディーに乗せて語ります。
 このような物語のなかには、自然のなかで生きていく知恵(ちえ)や自然を上手に使う方法などが盛(も)り込(こ)まれていることも多く、話を聞くなかでさまざまなことを学べるようになっています。
樹皮を用いたチセ(『蝦夷嶋図説』函館市中央図書館蔵)
物語を語る(『アイヌ風俗絵巻』函館市中央図書館蔵)

アイヌ語のいま

 明治になってアイヌの人たちは、言葉や習慣(しゅうかん)を本州の人たちと同じようにさせられ、学校でも日本語を教えたので、だんだんアイヌ語を話す機会(きかい)が失われていきました。そして、アイヌ語を話せる人も少なくなってしまいました。しかし、現在は祖先(そせん)から伝えられた言葉を多くの人たちが話せるようになるよう、各地でアイヌ語教室が開かれたり、ラジオでもアイヌ語講座(こうざ)が放送されるなど、いろいろな活動が行われています。 平成19年度アイヌ語ラジオ講座テキスト(Vol.1~4)
平成19年度アイヌ語ラジオ講座テキスト(Vol.1~4)

アイヌ語上級講座(じょうきゅうこうざ)(白老会場)
アイヌ語上級講座(じょうきゅうこうざ)(白老会場)