アイヌ伝統・文化資料の紹介

アイヌ
アイヌは、古くから北海道を中心に東北地方北部及びサハリン(樺太)南部、千島列島に暮らしてきた人たちです。独自の言語を持ち、本州や大陸など周辺の文化と互いに影響し合いながら豊かな文化を形成してきました。漁狩猟・採集が生業の基盤でしたが、東北地方や大陸との交易も盛んに行っていました。江戸時代中ごろからの松前藩による支配、明治以降の同化政策などで独自の文化は否定され、搾取や差別を受けるなど、苦難の道を歩んできましたが、その文化は受け継がれ、今日に伝えられています。

アイヌ語
アイヌの人々は独自の言語を持っていました。アイヌ語には日本語と似た単語も見受けられ、語順も日本語とほとんど同じですが、日本語の方言ではありません。アイヌ語は日本語とは異なる言語です。アイヌ語は私たちの身近にあります。動物の「ラッコ」、「トナカイ」はアイヌ語です。また、北海道の地名には、アイヌ語が起源のものが多くあります。濁り湯の温泉で有名な登別は、もともとアイヌ語の「ヌプル・ぺッ」からきています。これは「濁った水」という意味です。稚内は「ヤム・ワッカ・ナイ」が語源で、意味は「冷たい水の川」です。私たちが当然のように使っている言葉や名称に、アイヌ語はいまも生きているのです。

口承文芸
アイヌの人々はたくさんの物語を親から子へと伝え続けてきました。少年少女が主人公の冒険物語や、熊やキツネなどの神様を主人公とする物語、昔のできごとを題材にした物語など、多様な種類があります。アイヌの人々は固有の文字を持たなかったので、これらの文学はすべて語り手の言葉によって受け継がれてきました。代表的なものにユカ─英雄叙事詩があります。これは拍子をとりながら独特の節にのせて語られる物語で、多くは親のいない少年を主人公とした冒険物語です。両親の死をなんらかのきっかけで知り、かたき討ちに出かけて幾多の戦いを乗り越える、という内容が多くみられます。ユカのなかには、長いものでは三日三晩かけて語られるものもあったといいます。また、神々が主人公の物語カムイ・ユカ─神謡があります。神々が自分の体験を述べるもので、クマやシマフクロウ、キツネ、ウサギ、オオカミなどの動物神や、海の神、魔神の物語などもあります。このユカラやカムイ・ユカラは、節がついて語られますが、ウエペケレという昔話は、節を持たず淡々と語られますが、その内容には生きていくうえでの教訓が盛り込まれており、子供たちはこのウエペケレから多くのことを学びます。

着る・装う   食べる   住まう
   
とる   祈る・祝う   踊る・歌う・奏でる・遊ぶ
   
その他        

 

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